ペルシャ絨毯はシルクロードを渡り中国緞通へ
目次
高級絨毯の歴史から見る特徴と合うお部屋
結びの細やかなペルシャ絨毯
絨毯を織ってゆく過程の「結ぶ」という表現。厳密に言うと「結ぶ」のではなく、2本の経糸の間にパイルを「挟む」あるいは「絡める」といった作業になります。「挟む」「絡める」というとパイルが抜けてしまいそうですがパイルは密集していますので、抜けてしまうことはありません。
結びの細かさは、ペルシャ絨毯が世界一といえます。一日に数ミリづつしか織り進めることができないペルシャ絨毯。一枚の絨毯の製作に何年もの時間が費やされます。ペルシャ絨毯の確かな品質は、世界中の方々に愛され続けています。
そんなペルシャ絨毯はリビングだけでなく、玄関や客間など大切なお客様をお迎えするのにも、最適な絨毯といえるでしょう。
中国で独自の発展を遂げた緞通
絨毯はペルシャからトルコへ、そしてシルクロードを渡り中国に伝わりました。中国では、糸の量がやや少なくなり、厚みのあるボリューム、独特の艶出し、カービングによる浮き彫りとぼかしの妙技加工など中国緞通として独自の発展を遂げました。穏やかなグラデーションとふっくらとした優しい風合いは中国緞通ならではの味わいです。
デザインとしては中国独自のものは山水画、花鳥柄などですが、日本にはほとんど入ってきていません。フランスデザイン柄のゴシック調の花柄がポピュラーです。クッション性の高い日本建築と非常に相性の良い中国緞通。和モダンのインテリアに取り入れてみてはいかがでしょう。畳にも合います。
パキスタン絨毯(ラグ)で楽におしゃれな模様替え
パキスタン絨毯(ラグ)は多くの場合、羊毛が使用されてます。軽くて丈夫で実用的。
絨毯幾何学模様が有名で多くの絨毯にデザインされています。品質の高いパキスタン絨毯は表面に光沢があり、織りも細かく触り心地も滑らかです。
ホットカーペットにも適しているので、春夏秋冬問わず使え、楽におしゃれなお部屋に模様替えを楽しめます。
人間味あふれた人気のギャッベ(ギャベ)
ギャッベ(ギャベ)とは、イランの砂漠の周辺に暮らす遊牧民族が、草木で染めた手紡ぎの羊毛(ウール)で織る絨毯(ラグ)のことです。手で毛糸に紡いでいくので、太いところ、細いところなど違いができ、その太さの違いが素朴な味を引き出します。ウール100%なので暑い夏には湿度を吸って毛はしっとり、寒い冬には乾燥した冬には、ふんわりと暖かな肌触り。遊牧民族の素朴な生活がデザインの元になっており、丈夫で汚れにくく、人間味にあふれた温かみが人気です。子供部屋にも最適です。
シンプルなら青島緞通
青島緞通は、色は一色でカービングで模様が施されています。 中国段通はもともとは平らでした。中国では昔、絨毯は洗濯をしないで、汚れたらその表面をカッティングして汚れた部分を取っていました。それが立体感が出て模様のように見え、カービング技術が発展し、青島段通へと発展しました。Simple is best!という方にピッタリなのはこの青島緞通です。
お気に入りの高級絨毯をいつまでも美しく
如何でしたか?
様々な高級絨毯の歴史と特徴。そして合うお部屋。インテリアを考えるときの一考にお役に立てれば幸いです。
お気に入りの絨毯は、長く愛用するために年に一度のクリーニングをお勧めします。
クリーニングのデアはあなたの大切な一枚を心を込めて丁寧に洗い上げます。
手織り絨毯は、ドライクリーニングはもちろん、水洗いでも「洗い・脱水・乾燥」まで機械で処理することは出来ません。一点一点細かいところをチェックしながら手洗い、自然乾燥が原則です。 日本の絨毯クリーニング工場は主に、安価なカーペットをクリーニングしているところがほとんどです。手織り絨毯を洗う技術のあるクリーニング工房は多くはありません。ペルシャ絨毯を始め手織り絨毯は、鉱物などの天然の染料で染め上げた糸を使っています。 洗うことで色が出てきたり、縮んだり、ツヤがなくなったりしますので、細心の技術が必要となります。
クリーニングのデアでは、本場イラン人の技術者が、ベテラン日本人技術者とともに、高温多湿の日本の風土に合わせた洗い方で絨毯の汚れをきれいに取りながら風合いをそのままにして仕上げます。大切な一枚を丁寧に洗いあげるクリーニングはデアにお任せください。